マウスウォッシュは何が良い?
2026年1月6日
マウスウォッシュは何が良い?
先に結論をいいますと、何を選べばではなく、あなた自身の唾液の力を信じてください。
理由を解説していきます。
私たちが、口の清潔、と聞くと、まず、思い浮かぶのがマウスウォッシュだと思います。
テレビのCMでは、殺菌、口臭予防、といった安心でにる言葉が使われて、薬局に行けば棚一面に並ぶほどの人気商品です。
マウスウォッシュを使うと、口の中に爽快感と、清潔感を感じるので、また使いたいと思ってしまうのですが、その爽快感があるから健康とは限らないのです。
実は、近年の研究では、マウスウォッシュを常用すると、かえって口の中の自然なバランスを壊してしまう可能性があることが分かってきています。
本当に口腔環境を守るのは、人工的な洗浄剤ではなく、あなた自身の唾液であることを覚えておいてください。
マウスウォッシュの落とし穴
多くのマウスウォッシュには、強い殺菌効果を期待してアルコールが含まれています。
確かに一時的には細菌数を減らすのですが、口の中を乾燥させて、唾液の分泌を減少させることも明らかになっています。
2023年のベルギーの研究チーム(Microbiology Society, 2023)は、アルコールを含むマウスウォッシュを日常的に使用すると、口の中の細菌バランスが乱れて、炎症や疾患に関わる菌が優勢になると報告しました。
また、2013年の日本の研究(Journal of Oral Science, 2013)では、アルコール濃度の高い製品を使うと、口の中の痛みや刺激感が増加して、粘膜の損傷リスクが高まると示されました。
つまり、知らずに良いと思って使っていたものが、実は口腔環境を悪化させていた、そんな残念なことが起きているのです。
唾液は、天然のマウスウォッシュ
つまり、口の中を本当に守っているのは、唾液、です。
唾液は単なる水分ではなく、抗菌作用、洗浄作用、酸を中和する緩衝作用、歯の修復を助ける再石灰化作用など、複数の防御システムや効果を期待できる天然のマウスウォッシュなのです。
2014年のアメリカ歯科医師会(Journal of the American Dental Association, 2014)の報告では、唾液は虫歯、歯周病、口臭を防ぐ、最も重要な要因のひとつであり、唾液の分泌が正常であれば、ほとんどの人はマウスウォッシュを必要としないと報告されています。
つまり、唾液が出ている人は、そもそもマウスウォッシュを使う必要がないといえます。
唾液が減る原因
現代人の多くが、口が乾く、と感じる背景には、生活習慣の変化があります。
加齢、ストレス、薬の副作用、口呼吸、柔らかい食事、どれも唾液を減らす要因となります。それ以外には、噛み合わせの不安定さが唾液の減少に大きく関わっているのです。
人は物を粉砕する咀嚼で唾液腺を刺激して、唾液を分泌するのです。
ということは、噛み合わせがずれていると、うまく咀嚼できず唾液腺への刺激が弱まります。そうなると、唾液腺の働きが鈍って、口が乾燥しやすくなってしまうのです。
さらに、噛み合わせの不調は顎や首、肩の筋肉を緊張させて、慢性的なストレスを引き起こすのです。
ストレスは自律神経を乱して、唾液を抑える方向に作用するため、悪循環が続くことになります。
2025年の日本で行われた研究(Odontology, 2025)では、噛む力が低下した人は、口腔疾患だけでなく、栄養摂取や免疫機能にも影響を受けやすいことが確認されています。
また、噛み合わせを整えることで、物を粉砕する咀嚼効率が改善して、唾液分泌が回復したという報告も増えてきています。
唾液を増やす治療とは?
唾液を増やすため、ガムや水分を取ることも重要ですが、一時的な対処になります。
根本的な改善には、唾液腺そのものが自然に働ける環境を整える必要があります。
そこで注目されているのが、トータルヘルスケアプログラム®です。
このプログラムでは、噛み合わせ、姿勢、呼吸、自律神経、唾液分泌などの関係を100時間以上かけて精密に分析して。歯科医学だけでなく、全身の神経と筋肉の連動を考慮しながら、なぜ唾液が出にくくなっているのか、を科学的に突き止めます。
噛み合わせが整って、物を粉砕する咀嚼が自然に行えるようになると、唾液腺は再び活性化してきて、マウスウォッシュを使わなくても、自分の体が自然に自分を清潔に保つ力を取り戻すことができるということなのです。
本当に頼るべきは、免疫をあげること。
ここで、誤解していただきたくないのですが、マウスウォッシュが悪いということをお話ししているわけではありません。
マウスウォッシュは、正しく使えば一時的ではあるにせよ、心強いサポートになります。
しかし、長期的に慢性的に頼りすぎて使用するのは、本来の唾液の力を弱めることに繋がることになります。
殺菌効果を期待してアルコールの強い刺激に頼るよりも、噛み合わせを正しく整えて、咀嚼と唾液の自然な循環を取り戻すこと。
それが、本質的な口腔ケアになりますし、全身の健康にもつながるわけです。
トータルヘルスケアプログラム®は、あなたの体がもともと持っている免疫力を引き上げて、「自浄力」を取り戻すための新しい選択肢であると考えています。
どのマウスウォッシュにしようかと考えるまえに、もっと本質的な自分の噛む力と唾液の力を見直してみるのが、大切だと思います。最期まで、読んでいただきありがとうございました。
トータルヘルスケアプログラム®︎が、みなさんや、みなさんのご家族、ご友人にとって最良の選択肢であることを信じています。
※本コラムは「ウエスト歯科クリニック」と「玉川中央歯科クリニック」の両院に、それぞれ異なる内容で掲載しています。ぜひもう一方もご覧ください。
参考文献
- Microbiology Society. Commonly used alcohol-based mouthwash brand disrupts the balance of your oral microbiome. 2023.
- Journal of Oral Science. Alcohol exposure alters oral mucosa and causes oral pain. 2013; 55(2):99–105.
- Journal of the American Dental Association. Salivary functions in maintaining oral health. 2014.
- Odontology. The relationship between chewing and general and oral health. 2025.
- BMC Oral Health. The effect of gum chewing on xerostomia and salivary flow rate: a systematic review. 2023.


