なぜ、イライラしている人が歯科治療すると優しくなるのか?
2026年1月13日
結論から言いますと、
イライラしている人は、元々の性格だと思われがちですが、実は、性格の問題だけではありません。体内の炎症、腸内環境の乱れ、ホルモンと自律神経のアンバランスなどの身体側の不具合が、脳の感情をつかさどる部分を刺激して、怒りや不安を増幅させていきます。そのため、噛み合わせを整える歯科治療を行うと、脳血流と自律神経が安定して、腸の調子も整っています。そうなると結果的に、内側からの作用で心が穏やかになっていくのです。
イライラは、体から始まる感情
身体が炎症状態に近づくと、血中の炎症性サイトカインが上がって、扁桃体などの情動を司る脳領域が敏感になります。ジョンズ・ホプキンス大学は、炎症の上昇が怒りや不安の過敏さと結びつくと示しました。つまり、怒りは 心の問題ではなく、体の問題なのです。
このメカニズムは、腸も深く関与します。カリフォルニア大学デービス校は、腸内細菌の乱れがセロトニン産生を阻害して、気分を不安定にさせることを報告しました。つまり、消化不良や腹部の張りが続くと、気分が落ち着かなくなるのです。
さらに、トロント大学は慢性ストレスが副腎のコルチゾール分泌を乱して、情緒の不安定さや衝動性を増幅すると指摘しました。つまり、炎症、腸内環境、ストレスホルモンの3つの要素が不安定になると、感情は容易に荒れていくのです。
歯と感情をつなぐ回路
感情と歯がどのように結びつくのかを考えていきます。噛む、という行為は、実は最も身近な神経刺激といえます。名古屋大学は、咀嚼が脳の血流を増やすだけでなく、腸の蠕動も促進することを示しました。よく噛めば、脳が落ち着き、消化が進んで、腸が安定するのです。
それに対して。新潟大学の研究では、噛み合わせのズレが首・肩の緊張を慢性化させて、交感神経の活動を過剰にする傾向が示されました。つまり、体が興奮状態になりっぱなわけで、その状態では些細な刺激も怒りやすくなるのです。
噛むという行為そのものには、鎮静効果もあるという研究が進んでいます。東北大学では、十分なものを粉砕する咀嚼が唾液中コルチゾール(ストレスホルモン)を低下させることを確認しています。
九州歯科大学では、噛む習慣がない人が噛む習慣を回復させると脳内セロトニンが増えて、気分が落ち着く傾向を報告しています。臨床では、岡山大学が噛み合わせの調整後に不眠や不安が軽快した例も紹介しています。つまり、身体の状態が安定して落ち着けば、心も自然に安定を取り戻すのです。
噛める口は、腸にも良い効果
感情を穏やかにするためには、腸は非常に重要です。噛み合わせが不安定な人は、食べ物を細かく噛みくだけない状態のまま、胃腸に運ばれてます。その十分に消化しきれない食べ物は腸にはこばれるのですが、この状態は腸内細菌叢を荒らしてしまいます。腸が荒れれば炎症性サイトカインが高まって、再び脳の情動回路が刺激されるのです。
このようにイライラは、口から腸、腸から脳へと伝播して増幅されていきます。つまり、よく噛める状態に口の中を整えることは、腸への過重な負担をやめさせて、炎症へと導く火種を静める効果があるのです。
トータルヘルスケアプログラム®という答え
こうした発想を体系化したのが、当院のトータルヘルスケアプログラム®。最大100時間を超える精密分析で、噛めない理由を分析して、奥歯の機能を最大化させます。ものを粉砕する咀嚼リズムを整えて、常日頃から首肩にかかる緊張をほどき、自律神経の調律をはかるのです。腸が穏やかになると脳も安定してきます。その効果として、以前より怒らなくなった。とか、眠りが深くなった。とか、人と優しく話せるようになった。といった変化が現れるのです。
本プログラムは、日本国特許庁で「トータルヘルスケアプログラム®」「TOTAL HEALTH CARE PROGRAM®」の二重商標登録を取得していますから、医療としての独自性と信頼性が公式に認められているものと考えております。
その、はじめの一歩には!
こ興味のある方は、まずプレミアムコンサルテーションを受けていただきます。初回60分、生活、睡眠、食事、ストレス、歯と顎の使い方まで丁寧に伺って、必要な検査や、治療法を提案します(自由診療)。薬で感情を抑え込むのも一つの方法ですが、震災などの薬が手に入らなくなるはなく状況や、薬を飲み続けることで体にかかる負担を考ええると、それ以外の選択肢をご希望も伺いながら一緒に構築していきます。
まとめとして
イライラは、心の問題ではありません。体が炎症に傾いて、腸が荒れ、自律神経が過剰に緊張に陥ってしますと、脳の感情回路が過敏に反応してしまいます。新しいアプローチとして、歯科治療で噛み合わせと奥歯の機能を回復させれば、脳血流が整って、腸は安定して、ホルモンの乱高下は無くなります。イライラの解消は口から取り戻せるのです。歯科から全身へ。新しい常識です。
※本コラムは「ウエスト歯科クリニック」と「玉川中央歯科クリニック」の両院に、それぞれ異なる内容で掲載しています。ぜひもう一方もご覧ください。
参考文献
- Johns Hopkins University (2016). Inflammatory cytokines and emotional regulation.
- UC Davis (2017). Gut microbiota, serotonin production, and mood stability.
- University of Toronto (2015). Cortisol dysregulation and irritability in stress disorders.
- Nagoya University (2014). Mastication, gut motility, and systemic effects.
- Niigata University (2017). Occlusal disharmony and autonomic nervous activity.
- Tohoku University (2015). Chewing-induced cortisol reduction in adults.
- Kyushu Dental University (2016). Mastication habits and serotonin regulation.
- Okayama University (2014). Occlusal adjustment and improvement of insomnia/anxiety.
- Karolinska Institute (2017). Inflammation, brain circuits, and emotional instability.


