最近、歩くスピードが遅くなってきた なぜ起きるのか?改善させるのは歯科治療?
2025年10月21日
みなさん、こんにちは。Dr.Ryoです。今回のテーマはこちらです。
最近、歩くスピードが遅くなってきた
なぜ起きるのか?改善させるのは歯科治療?
みなさん、ご存じでしょうか?
歩くスピードは、健康の指標になるのです。
以前より歩くのが遅くなった、同年代の友人と歩くとついていくのが大変で置いていかれそうになる、年齢を重ねると、多くの人がこうした違和感を覚えることがあります。
歩行スピードは、健康寿命のバロメーター だといわれています。2011年のハーバード大学公衆衛生大学院の研究では、歩行速度が遅い人は早い人より死亡リスクが高いという結果が報告されています【Harvard T.H. Chan School, 2011】。
つまり、歩くスピードが落ちる ことは体の深いところでマイナスの変化が進んでいるサインでもあるといえるのです。
歩行スピードの低下の原因
いくつか考えられますが、一つずつ検証していきます。
筋力の低下
大腿四頭筋などの、足の筋肉が衰えると、歩く一歩一歩の歩幅が小さくなり、スピードが落ちていきます。2015年のスタンフォード大学の研究は、サルコペニアという、加齢性の筋肉減少症が歩行スピード低下の最大要因であると指摘しています【Stanford Medicine, 2015】。
バランス能力の衰え
2018年のオックスフォード大学の研究では、バランス力が弱い人は歩幅が縮無駄傾向が顕著にあらわれて、転倒を避けるために無意識にスピードを落とすことが報告されています【Oxford University, 2018】。
神経系の老化
2019年の東京大学の研究では、年を重ねると中枢神経の伝達スピードが低下して、歩行リズムの乱れやスピード低下につながることが確認されました【University of Tokyo, 2019】。
心肺機能の低下
2014年のハーバード大学医学部の研究は、心肺機能の低下が酸素供給能力を落として、持久的な歩行スピードの低下につながると報告しています【Harvard Medical School, 2014】。
一般的な改善法として
スクワットやレッグプレスで下肢を強化する筋トレが有効とされ、ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動も効果的といわれています。また、タンパク質、ビタミンD、オメガ3脂肪酸などの栄養補給も重要であり、理学療法士による歩行訓練などのリハビリも効果的です。
ただ、これらは対処療法であり、なぜ歩行スピードが落ちたのかという根本的原因の解決にはいたりません。
歯科と歩行
実は、歯科領域からのアプローチが歩行スピード改善につながる可能性 があるのです。
2017年の東京医科歯科大学の研究では、噛み合わせが不安定な高齢者は歩行時の重心が揺れやすく、歩行スピードが遅いことが確認されました【TMDU, 2017】。
また、2017年の東京大学とスウェーデンのカロリンスカ研究所の共同研究は、奥歯でキチンと噛むことが脳血流を増加させて、自律神経やバランス機能を整えることを示しました【University of Tokyo & Karolinska Institute, 2017】。
キチンとした噛み合わせ が脳と体幹を活性化して、自然と歩行が安定して、歩行スピードも改善されるのです。
噛む力とバランス機能
2016年のオックスフォード大学の研究では、不安定な入れ歯を使っている高齢者は転倒リスクが高く、噛み合わせを適切に調整すると歩行スピードが改善する例が見られました【Oxford University, 2016】。
これらのとこから、つまり、噛む力は下半身の筋力と同じくらい歩行の安定に影響する のです。奥歯でキチンと噛めない状態は、体のバランスを崩して、歩行スピードの低下をさらに加速させる要因になるのです。
トータルヘルスケアプログラム®ができること
このような状態を改善するために、歯科からの全身アプローチを体系化したものが、トータルヘルスケアプログラム® です。
このプログラムは、奥歯の粉砕能力を最大限に引き出すことで、脳血流増加や自律神経の安定を促して、体のバランス機能を高めて、歩行スピードの改善や転倒リスクの低下 に繋げます。
さらに、このプログラムは 日本国特許庁により「トータルヘルスケアプログラム®」「TOTAL HEALTH CARE PROGRAM®」の二重商標登録 を受けており、唯一無二の信頼できる治療法ともいえると考えています。
プレミアムコンサルテーション
プログラムに進む前には、まず プレミアムコンサルテーション を受けていただきます。初回60分の歯科相談ではなく、身体全体を整えるための第一歩になる特別な初診体験です。
最後に
歩行スピードが落ちるのは、筋力低下、神経の老化、心肺機能の低下などの要因の結果です。
さらにら他の要因もわかってきましたり噛む力 や、噛み合わせ、が歩行や身体のバランスに直結しているのです。そのために、歯科領域からのアプローチが必要であり、歯科領域のケアができれば、歩行スピードを改善して、健康寿命を延ばす新可能性がたかくなるのです。
その具体的な形が、トータルヘルスケアプログラム® になるのです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
みなさんのこれからの未来が輝かしいものになることを願っております。
統括院長 Dr.Ryo
コラムは、ウエスト歯科クリニック、玉川中央歯科クリニックでそれぞれ、別の内容で掲載しています。両方、ご覧ください。また、youtube 100年生きる!人生が変わる歯科 Dr.Ryoチャンネル も開設してますから合わせてご覧ください。チャンネル登録と、良いね ボタンも励みになりますからよろしくお願いします
参考文献
- Harvard T.H. Chan School of Public Health. (2011). Walking speed and mortality risk: A prospective cohort study.
- Stanford Medicine. (2015). Sarcopenia and gait speed decline in older adults.
- Oxford University. (2018). Balance impairment and gait speed reduction in elderly populations.
- University of Tokyo. (2019). Neural aging and gait rhythm disruption in older adults.
- Harvard Medical School. (2014). Cardiorespiratory fitness and gait performance in aging adults.
- Tokyo Medical and Dental University. (2017). Occlusal stability and gait balance in elderly individuals.
- University of Tokyo & Karolinska Institute. (2017). Mastication-induced cerebral blood flow increase and balance improvement.Frontiers in Neuroscience.
- Oxford University. (2016). Prosthodontic adjustment and gait stability in elderly patients.


